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ジェイピープルはインドネシアジャカルタ発のインターネットマガジンです(日曜日を除く毎日更新)。
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| Part10 最後の大決戦、果たして奇跡は起こり得るか?(後)〜その5(2005.11.19) |
何党に関わらず全国会議員六百名余が永田町の自民党本部に詰めていた。このままでは国民が退去して永田町を占拠する。この自民党政府も間違いなく襲撃されよう。とても機動隊や警官隊だけで二百万人の群集は阻止できない。実際一部の群集は暴徒化していた。
自民党本部にて:
「俺達はどうなるんだ!このまま襲われるのを待つのか!」
「自衛隊はどうなっているんだ!なぜ群集を鎮圧せんのだ!」
「こうなるんだったら、さっさと退陣しとけばよかったんだ!」
「幹事長、何とかしてくれ!」
自民党幹事長室――そこにいるのは最中広宇、福田マスオ、山崎魚拓、青木美智悪、佳麗静香、鈴木スネオ、小沢剛一朗、鳩屋由紀夫、神主他家法、桑鉄造、小津武雄紗瑠の面々。
「幹事長、どうされますか?自衛隊を派遣しますか?それとも『一部の良心ネットワーク』の要求を受け入れますか?」
最中幹事長、しばらく考えて
「皆さん、どうしたらいいとお考えですか。各政党代表の御意見をお聞きしたい。自由党は……」
「もう我々は退陣せざるを得んでしょう。これだけ世論が盛り上がってはどうにもならん。この騒ぎが収まったとしても、責任追及は免れない」
「民主党はどうですか、鳩屋さん?」
「我々はともかくあの群集をどうするか?二百万人の興奮した連中、どうやって押さえますか?」
「公明党はいかがですか、神主さん?」
「万策尽きた感じです。学会員がそれを望んでいるなら仕方ない」
「共産党は?」
「共産党の悲願である革命が達成されます。何も言うことはありません」
「ここにいる自民党の面々も同じです。それでは『一部の良心ネットワーク』の要求を飲み、我らは総退陣、政党は解散ということに決まりました。小津武元内閣法制局長、そんな訳で君ら官僚との約束は反古とさせてくれ。新政府は官僚制度の大改革をやるだろう。天下り先は一切廃止されよう。それでもいいですか、小津武さん?」
「新政府に仕えるのみです」
小津武は泣いていた。天下り先がなくなるからではなかった。最中らと作り上げようとしている自分達の理想社会・理想国家が崩壊すると思うと、悔しくて泣けてくるのであった。それともうひとり大泣きしている者がいる。鈴木スネオであった。
「見苦しいぞ、スネオ。最後ぐらい潔くしろ!」
スネオを叱る最中、さらに続けて
「後はこの群集の鎮圧だけです。自衛隊を出動させねばどうしようもない。死者が出なければよいが……。それでは福田官房長官、自衛隊本部に連絡を入れて下さい。日本全土の群集を鎮圧せよとな」
福田官房長官が「はい、わかりました」と電話を取ったそのとき、ドアが開いて幹事長室を訪れた人物がいる。昨日の真夜中、大和の諜報員、青影こと真田広とどこやらへ出かけた人物――元内閣総理大臣、今は隠居中の高曽出安伊予であった。
最中幹事長以下、その場にいる全員がびっくり仰天、恐れ多く近寄れなかった最後の大物政治家、しかも先年引退を表明した高曽出安伊予が、今みんなの目の前にいるのだ。
「高曽出元首相ではありませんか!この危険な状況でなぜ永田町に?」
「詳しい話は後にして、今後の対策を練ろう。もう退陣の意志は決まったかね?それがまず肝要だ」
「今、全員一致で『一部の良心ネットワーク』の要求受け入れを決定しました」
「宜しい。それでは群集の鎮圧だ。もう自衛隊本部に連絡を入れたのかね?」
「まだでございます。今からそれを行おうと……」
「うむ。しかし自衛隊は動かんよ」
「えっ!なぜでございますか?なぜ自衛隊は動かないのですか?」
「昨日の真夜中、さる御老人と一緒に自衛隊本部へ行っておった。もし本日暴動あらば、私らの許可あるまで、自衛隊は出動せぬよう釘を刺してきた。そして時勢は既に『一部の良心ネットワーク』にあり、自衛隊はそちらの防衛軍であるべきだとな」
「そ、それでは、この群集をどうやって鎮圧すればよいのでしょう?もう一部は暴徒化しております!たとえ私達が『一部の良心ネットワーク』の要求受け入れを発表しても収拾は不可能かと……」
「自衛隊が出動すればさらに事態は混乱しよう。間違いなく死者は出る。それにそうならないよう、あの老人がもうひとつ策を用意した。それでも収まらないようなら自衛隊を出動させればよい。既に手筈は整っている」
高曽出安伊予、腕時計を覗き込んで
「おお、もう時間がない。儂も急がねばならん。失礼する。あんたらはテレビ中継を見ておればよい」
大急ぎで退室しようとする高曽出、振り返りざま――
「下にいる国会議員の連中には『一部の良心ネットワーク』の要求受け入れの件、言い含めておいた。大和と『一部の良心ネットワーク』の連中には、あんたらの始末、けっして悪くならんよう、交渉してやるから心配するな」
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以下明日に続く(土曜日の更新はありません)。
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