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新国家「大和」、日本より分離独立を宣言する。

Part3 日本政府、大和探索を開始する〜その5 (2005.9.5)

「爺さん、わかったよ。もう俺からは何もせん。お手並み拝見させてもらうよ。日本政府相手にどこまでやれるか、じっくり見させてもらおう。最後にひとつだけ忠告させてくれ。爺さんは『自衛隊は攻撃してこん』と言うが、国家という化け物は、いざとなれば三千人ぐらいの反乱分子、平気で攻撃するぞ。時間を稼いで独立の世論を作り上げようなど悠長な考えはやめるこった」
「ありがとう、石原さん。肝に銘じておくわい。それでは今度は儂からあんたにひとつ助言じゃ」
「と、言うと?」
「外形標準課税のことよ。また古い法律をひっぱり出してきたもんじゃ。フランス革命後に誕生した悪法じゃわい。確かに、経済不況の元凶でもある銀行が、政府に保護され潰れもせずのうのうと生きておる。一般庶民は腹に据えかねる思いじゃろう。よくやってくれたと思うておる者がほとんどじゃろう。しかし、この法律、ちょっと考えてみれば目茶変梃りんじゃ。規模の大きさでいちいち税金を取られたんでは、健全な経済発展は望めんぞ。今回は銀行狙い撃ちじゃったが、こんなものが認められれば、儲けようと思う企業は出てこんわい。そんな姑息な手段、やめた方がよかろう」
「都も財政難でな。そうでもしなきゃ、金がないのさ。爺さんならどうするね」
「根本が変わらん限り、何をやっても焼け石に水じゃな。儂が権力者ならば、そうさなあ、まずやばそうな銀行を全部国有化するのう。不良債権を一括処理、そして役員は全部クビ、行員の給料は一般公務員と同じにする。そして担保・個人資産本位の融資制度を改め、与信システムを併用していく。それから民営化じゃ。行員の給料はそのとき初めて引き上げればよい。勿論営業成績によってのう……。そんなの資本主義社会では当たり前のこっちゃ。(ちょっと間をあけて)ほっ、ほっ、ほっ、そうはいかんか。既に日本では政府と銀行の凭れ合、どっぷりぬるま湯に浸かっておるからのう」
「だから分離独立か。ふっ、ふっ、ふっ」
「おうよ、分離独立よ。ほっ、ほっ、ほっ」
「それじゃあ、爺さん。くれぐれも平成の由比小雪にならぬようにな」
「あんたこそ、徳川慶喜ではなく勝海舟であってくれよ」

テレビを見ていた自民党首脳部、大激怒!
「一体なんだ、あいつは!?石原の奴、どういうつもりだ。あれは説得工作ではなく、大和のクソ爺に迎合されただけではないか」
とまず鈴木外相が吼える。稼盗がまた言わずもがなの一言。
「あんただったら、今ごろあの爺さんに一喝されて小便チビっておるだろうよ」
「何を!このピンはね男」
「それはあんたじゃないか!」
さすがに一同呆れて取り合わない。
福田官房長官は
「これは由々しき事態ですぞ、皆さん。都知事は独立を阻止するようなことは一言も言わなかった。『見させてもらう』と言った。これは、半ば独立を認めたようなもんだ」
「やはり石原に行かせたのは間違いだったか」山崎のぼやき、その場にいる全員がみなそう思っているよう。青木総務会長は
「言っても詮無い事。それよりこれからどうするかが問題だ。心配なのは国民がどう反応するか。まさか大和に倣って独立すると言う馬鹿者が出ないとも限らない」
そこへ森田総理が
「私が直接あの爺さんに掛け合ってみましょうか。あれだけ日本を憂いている人だ。腹を割って話せば、こちらの事情も理解してくれるに違いない」
それを戒める最中、
「あの石原でさえ丸め込まれるのだぞ。あんたが行ったらそのままあんたも大和の一員にされてしまうわい。どうやらあの爺、とんでもない疫病神だったようだ。もう容赦する必要はあるまい。大和は見つかり次第殲滅する」

以下明日に続く(土曜日の更新はありません)。

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