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新国家「大和」、日本より分離独立を宣言する。

Part4 日本政府、大和と対話する。〜その1(2005.9.13)

同夜遅く官邸閣議室では緊急集会が行われた。深夜の呼び出しを受け、官邸に集合した面々は――民主党代表鳩屋由紀夫、同幹事長甘納豆、社民党代表土井たき子、保守党代表扇十景、自由党代表小沢剛一朗、公明党代表神主他家法、共産党委員長追志位勝男、そして自民党からは森田金作総理、最中広宇幹事長、、福田マスオ官房長官、山崎魚拓政調会長、青木美智悪総務会長の十二名である。

仕切りはもちろん最中――
「突然の深夜の呼び出しにもかかわらず、よく集まって頂きました。お集まり頂いた理由は、皆さんも既に御存知の通り、あの大和分離独立運動いや反乱軍への対処について議論することです。敗戦後、日本は焼け野原から復活し、世界の大国へと未曾有の発展を遂げた。現在長引く経済不況と国民の政治不信により、日本は停滞しておるが、それでもまだまだ世界を席巻し得る余力は残している。そして、この国を背負っているという自負は、ここにいる皆さん、いや全政治家が持っているはずだ。各政党は戦いながらも切磋琢磨し、この日本を作り上げてきた。いま政治家への信頼は地に堕ちておるが、いずれはここにいる皆さんの知恵、勇気、そして努力により、国民の信頼を回復し、日本を再生してくれるものと信じております」
扇十影が遮って
「何を仰りたいの?大和の問題をお話しするんでしょう?」
「まあまあ、扇さん。最後まで聞いてみようじゃありませんか」
とは小沢剛一朗。最中は続けて
「その皆さんの努力をすべて水の泡としてしまうのが大和の連中です」
きっぱり言う。さらに続けて
「さっきテレビで御覧頂いたでしょう。あれはもう単なる一地方の独立運動とは言えん。日本政府に対する挑戦だ。我が国が発展途上であり、小笠原の連中が食うにも困っておるのであれば、まだ話はわかる。アメリカのように、違う人種を寄せ集めて作った国なら、まだ話はわかる。ところがどうだ。彼奴らの独立理由は『沈み行く日本から文化・精神を保存し復古させる』だ。『沈み行く日本』ですぞ。我々を馬鹿にしているにもほどがある。たしかに現在の政治不信を招いた原因は我々政治家にある。が、戦後日本をここまで復興させたのも我々政治家なのだ」
悔しいのか歯痒いのか、最中はどんと机を叩き、「我々が日本を復興させた」を強調する。若干興奮気味。ちょっと間を置き、今度は冷静に続けて
「これは推測の域を出ないが、おそらく彼奴らの狙いはこういうことだと思う――与野党を大和独立問題に関して対立させ、我々の狼狽ぶりを国民にさらす。そして有効な対策を決定できぬ間に、日本政府が大和に手出しできないような、国民のコンセンサスや同情を得る。その上で一気に分離独立してしまうというものだ。この数日、我々を含め日本全土が、あの大室直吉に踊らされている。この事実をどう見られる、皆さん。今日の演出で大和を脅威に思った国民も多いだろう。しかし大和の実力を評価する連中もおそらく大多数いるはずだ。大和の独立を許せばどうなると思いますか?なあ、皆さん」
 鳩屋由紀夫が応じる。
「中央集権から地方分権への移行を強く訴える我々としては、大和がそれを活性化する潤滑油になると思わないこともないんですが……。でもそれだけでは済まないだろうな」
小沢剛一朗が
「何を寝ぼけたこと言っておるんですか。だからあなたはソフトクリームだと言われるんだ。いま問われているのは大和独立容認の可否ではない。我々の、いや日本国家の存在意義を試されておるんだ。そうでしょう、最中さん!」

以下明日に続く(土曜日の更新はありません)。

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