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新国家「大和」、日本より分離独立を宣言する。

Part9 最後の大決戦、果たして奇跡は起こり得るか?(前)その3(2005.11.8)

迫り来る○月×日の二日前、『一部の良心ネットワーク』桜庭よしこ代表と日本政府代表森田金作総理大臣がテレビ対決することになった。場所は『一部の良心ネットワーク』暫定政府本部フジテレビのスタジオである。日本政府代表は森田金作たった一人、他のメンバーが来ると悪役大集合になるような気がして、最中以下全議員が森田にその大役を一任、もっとも立場がやばそうになれば、森田総理の耳中に隠された小型通信機にて指令は送る予定。なにしろ敵はあのミニ大室、桜庭よしこである。スタジオには『一部の良心ネットワーク』参加元国会議員、石原野薇太、甘納豆、岩国商人、ツルワ・センネン、西村金魚、追志位勝男、西川よしきの姿が。一方官邸閣議室でテレビを睨んでいるのは最中広宇、福田マスオ、山崎魚拓、青木美智悪、鳩屋由紀夫、小沢剛一朗、神主他家法、桑鉄男、小津武雄紗瑠、そしてこれに鈴木スネオまで加わっている。
「こうやってお話しするのは久しぶりですねえ。森田さん、いえ森田首相」
「聡明で秘めた情熱を持つ女性と密かに尊敬していましたが、ここまでとは思いませんでした」
「嫌味とお取りしていいのかしら、素直に受け取れば宜しいのかしら?」
「石原都知事みたいなことを仰いますねえ」
「ほ、ほ、ほ、ほ、ほ。(朗らかに笑って)都知事はそんな物言いをされますか」
挨拶はそこそこに、背筋を伸ばし口調を変える森田――
「本題に入りましょう。何度も繰り返しますが、やはりあなた方のやっていることは民主主義のルールに反します。すでに小林善紀さんの尊い命が失われた。もう一人も死なせる訳にはいかない」
「そうですわね。私も同じです。一人も死んでほしくない。犠牲は一人で十分です」
「だったら、『一部の良心ネットワーク』を解散し、正々堂々と国会で意見を戦わせませんか?いっしょに民主主義を築き上げていきませんか?」
「正々堂々とはお笑いです。『治安維持特別法』による市民運動弾圧、言論統制、公権力による脅し、これを卑怯と言うのではありませんか?小林さんが亡くなったのも、そちらの発砲が原因、あれを不幸な事故とは言わせませんよ」
「小林さんは政府より名誉国民として表彰されます。真の民主主義に命を捧げた勇士として」
「死んでから名誉国民になるより、生きて真の民主主義を見たかったのではないかしら……。森田首相、私からもお願いします。私達の決心はもう変わりません。たとえこの先何人の犠牲者が出ようとも、政府撲滅運動をやめるつもりはありません。だから最中幹事長や残りの国会議員の方々に潔く退陣するようお勧め下さい」
「もし彼らが納得しなければどうします。彼らが機動隊でなく自衛隊を動員し、『一部の良心ネットワーク』を攻撃したらどうします?」
「格闘技の猛者達がいるとはいえ、私達は丸腰です。それを武力で攻撃されるおつもりですか?中国の天安門事件と同じですねえ。結局日本は民主主義の国ではなく、軍事独裁国だということですね。それとも巷で噂されている『社会主義帝国』と考えて宜しいかしら?」
「クーデターやテロを鎮圧するのは、民主主義も社会主義も関係ない。それを軍事独裁と考えるのはおかしい」
「ほ、ほ、ほ、その通りですわ。一本取られました。で、結局『一部の良心ネットワーク』は反乱軍やテロ組織と同じように扱われている訳ですね。やはり話し合いの余地はないようです。このまま官邸にお戻り下さい。そして『一部の良心ネットワーク』は一切妥協する気はないとお伝え下さい。『攻撃するなら攻撃して御覧なさい』とお伝え下さい。まあお伝え頂かなくても、最中幹事長達、このテレビを見ていらっしゃるので、十分当方の決心は伝わっていると思います。ねえ、幹事長?」
 桜庭よしこ、テレビカメラに向かい、にこっと微笑む。官邸の最中、「ちっ」と舌打ち。森田総理、まだ諦めず――
「桜庭さん!私は罪もない一般国民が殺されるところなんか見たくないんだ!一方的に自衛隊によって攻撃されるなんて……、そんな……、そんな……」
 今にも泣き出しそうな森田、人柄の良さがテレビ画面を通じて、全日本国民の琴線に触れた。そしてそのときスタジオのマイクロホンからいきなり第三者の声――
「御両人、ちょっといいかのう?」
と言うのは、紛れも無くあの大和の大室直吉老人である。YBC (大和国立放送協会) のテレビカメラを通じて、二元中継の対談を所望してきた。そこからテレビ画面には、右に大室直吉老人、左に森田・桜庭の二人が並んで映されるようになった。


以下明日に続く(土曜日の更新はありません)。

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