インドネシアジャカルタジェイピープルがお届けするフィクションバラエティー小説 

インドネシアジャカルタ発インターネットマガジン インドネシアジャカルタのホーム
ページコンサルティング会社です
ジェイピープルはインドネシアジャカルタ発のインターネットマガジンです(日曜日を除く毎日更新)。 


新国家「大和」、日本より分離独立を宣言する。

Part9 最後の大決戦、果たして奇跡は起こり得るか?(前)その4(2005.11.9)

「最近、『一部の良心ネットワーク』問題で忙しゅうらしく、大和はとんと相手にされなんだ。淋しい限りよ。ただしそのお陰で大和移住希望者の面接は滞り無く進められたがのう……。森田総理(呼びかけて)、あんたほんまにええ人やなあ。腐った日本の総理大臣にしておくのは勿体無いぐらいじゃ。でもなあ、あんたは間違えとるぞ。あんたのやることは桜庭さん達を説得することではない。最中幹事長らを説得することじゃ。いつになったらわかりよるんじゃ?」
「何故でしょう?最中幹事長ら古参議員の中にも立派な方はいらっしゃいます。彼らのお陰で一時平和日本・大国日本が達成された時代もありました。日本が危機的状況にあるからと言って、なぜ彼らが全責任を負い、退陣しなければいけないんですか?古参議員と若手議員が力を合わせともに政治改革をしていく。これのどこがおかしいんですか?」
「猪突猛進とはまさしくあんたのことよ。物事の裏を見ようとせん。『人の心は善である』と信じておる。まあ、それがあんたの良いところでもあるがなあ。しかし、もういい加減気付いていよう。日本政府が言うこと、『一部の良心ネットワーク』が言うこと、どっちが正しい思うておるんじゃ?言うてみい」
「そ、それは……」
「言えんじゃろう。あんたも実は気付いておるんじゃ。ただ総理の重責を果たそう果たそういう意気込みが、その正常な判断を狂わせよる。今のあんたは政府に操られるただの木偶じゃよ。違うなら違うと言うてみい!」
「違う!私はただ国家・国民のために頑張っているだけだ!」
「そんなら一刻も早う、最中幹事長以下全員に退陣するよう言わんかい!」
「……」森田、ついに黙り込んだ。そして大室直吉、さらに声の調子を上げ
「森田総理!いや、森田よ!お主が国会議員になったのは総理大臣になりたかったからか!?」
「違う!日本人みんなが『誇りに思う』国を創りたかったからだ!」
「国会議員ではのうなってもその志は失わんか!?」
「当たり前だ!バッチは落としても、信念は落とさない!」
「では、その襟元に光る金バッチを外し、桜庭らとともに歩め。お主は一体何者じゃ?」
「俺は森田金作だ!」
「政府の言いなりになり、国民の『声無き声』を聞こうともせん。自分の意志を持たんのかい?お主は政府のお飾りか?お主は政府のお使い犬か?お主はただのおかまか?」
「違う!俺は……、俺は……、俺は男だ!」
「だったら、金バッチを外せ。耳中のわけのわからん物もついでに外せ」
森田総理、ぐっと立ちあがり、襟元の金バッチをぴっと外した。そして耳中をごそごそすると、とうとう小型受信機までも取り外してしまった。
 官邸閣議室で、通信用のマイクを片手に最中、思わず――
「森田総理、何をする、や、やめろ、森田総理、森田、もりたあー!」

 金バッチ、そして小型受信機までも外した森田、スタジオのみんなに大宣言した。
「みんなあ、俺は男一匹森田金作だあ!総理でも何でもない!俺はこれから『一部の良心ネットワーク』一員として、真の民主主義国家を創生するぞ!いっしょに戦わせてくれえ!」
そして桜庭とがっちり握手、石原野薇太、甘納豆、岩国商人、ツルワ・センネン、西村金魚、追志位勝男、西川よしきの面々と次々に大握手、大抱擁。
「それでええ、それでええ」とは大和の大室直吉老人。さらに直吉老人はテレビカメラに向かい――
「最中幹事長、よう聞けよ。お前さんらの命運もここまでじゃ。さっさと退陣表明せよ。これ以上恥を曝さんうちになあ。『一部の良心ネットワーク』政府は大和の同盟軍じゃ。自衛隊なんか出動させてみい、三千人の大和防衛軍が二十四万人の自衛隊相手に大喧嘩してやるわい!ほっ、ほっ、ほっ」

官邸閣議室、しばらく沈黙の時が過ぎる。最中広宇幹事長――
「皆さん、決断の時がやって来ました。我々が滅ぶか、彼奴らが滅ぶか――。はっきり言おう。自衛隊を出動させたところで、所詮その場凌ぎ、いずれは彼奴らの勝利に終わるだろう。十中八九我々の負けです。そうすれば退陣どころか日本を混乱に陥れたA級戦犯だ、俺達は……。いま退陣したって同じことだろうがな。革命には血の粛清がいる。俺達は間違い無く処罰されるだろうよ。でもなあ……俺はもう後には引けん。意地だけよ……、戦後日本を支えてきたという意地だけよ。議会機能は停止、総理大臣は乱心、既に尋常ではない。二・二六事件で政府要人が暗殺された時以来だよ、こんな状況は……。明日俺は『破防法』決議を提案する。諸君らはこの案を党に持ち返り、残りの議員を説得してくれ。退陣したい者はしてくれて結構。若干の温情はあると思うからなあ。ただし今更『一部の良心ネットワーク』に参加するような恥じ曝しの真似はするなよ。望んでも入れてくれんだろうがね」
「私も一か八かに賭けてみたい。神風が吹く場合もある」(小沢剛一朗自由党代表)
「今更甘納豆に頼んでも遅いだろうなあ」(鳩屋由紀夫民主党代表)
「学会員の八割方があちら側についた。我が党ももう終わりです」(神主他家法公明党代表)
「共産党の望んだ革命を彼らがやった。それで共産党も終わるが……」(桑鉄造共産党代表)
「すべて最中幹事長に従います」(小津武雄紗瑠元内閣法制局長)
福田マスオ、山崎魚拓、青木美智悪、そして鈴木スネオも小津武と同じ考えである。
「それでは皆さん、明日国会議事堂にて……」と最中が言いかけたとき、官邸閣議室の排気構から強烈なガスがシュー、シュ、シュ、シュ、シュー。
「な、なんだ、この匂いは?!」
一同、バタバタと気を失いかけていく中――
「我々は『影の軍団』、悔い改めよ。そうすれば命だけは助けてやる」


以下明日に続く(土曜日の更新はありません)。

※タイトルをクリックすると初回から読めます。


※このサイトに掲載されている内容(データ)は ジェイビープルが所有するものであり、無断転載、転用及び無断複製は一切禁止します。
※リンクはフリーです。Copyright(c)2004-2005 JPEOPLE